二十四節気

 

白露
<9月8日>

はくろ
二十四節気のひとつ。太陽暦では9月8日頃にあたる。露が繁くなるところからきた名称で、秋も次第に深まってくる頃である。

 

七十二候・花の七十二候

 

草露白
<9月8日〜12日頃>

そうろしろし
七十二候のひとつ。露草の花は、路地のどこにでも見ることができ、地に這う性質があり、青紫の蝶の形をした花を次々につける。花は露を命とし、陽が高く昇り露の枯れるとともに萎む。古名を「月草」といい、俗に、蛍草、帽子花という。露のために露草が咲くのか、露草のために露が降りるのか、お互いに連想、関連する露と露草である。友禅の下絵を描く染料として使用され、古くから愛された露草である。

 

 

胡技悉乱
<9月8日〜12日頃>

はぎことごとくみだる
花の七十二候のひとつ。開花時期は6月上旬頃〜10月下旬頃。原産国は東アジア。秋の七草のひとつで、日本各地の山野でごくふつうに見られ、萩といえば山萩を指す。「萩」の字は、まさに秋の草であるが、早いものは夏前から咲き出し、見頃は9月頃である。「ハギ」は、『万葉集』にも一四一首と多く、草木類の第1位を占めている。この萩を表すのに、「芽」「芽子」の字を用いてハギと読ませている。

 


 

鶺鴒鳴
<9月13日〜17日頃>

せきれいなく
七十二候のひとつ。『古今和歌集』に「稲負鳥」と詠まれ、「呼子鳥」「百千鳥」とともに「古今伝授の三鳥」のひとつとされている。セキレイは、里に出てその長い尾で河原の石を叩く。その声音は「麦まけ麦まけ」と聞こえ、「麦蒔鳥」と呼ばれ、また早稲を刈り取り「稲負え稲負え」と聞こえたか「稲負鳥」ともいわれる。

 

 

杜鵑擬禽
<9月13日〜17日頃>

ほととぎすとりにぎする
花の七十二候のひとつ。開花時期は8月下旬頃〜11月中旬頃。原産地は、日本、朝鮮半島、台湾、中国中部、秋に森林の日陰に多く生える。花の色は、黄、濃紫、紅、白、橙。若葉や花にある斑点模様が、鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることからこう呼ばれる。葉にある斑点は花が咲く頃には消えるらしい。

 


 

玄鳥去
<9月18日〜22日頃>

げんちょうさる
七十二候のひとつ。秋の訪れとともに、人里に燕を見かけなくなった。ふと見上げると子燕を交え電線に燕の一群が止まっている。周辺の薄原や葦原にも多くの群が集まっている。泥の空き家を残して、南へ帰る準備なのであろうか。秋の涼しさが増してくると、人里に燕のいないのに気づく。燕との別れは、夏から秋への季節の入れ替わりの時である。

 

 

敗醤満原
<9月18日〜22日頃>

おみなえしはらにみつる
花の七十二候のひとつ。開花時期は7月中旬頃〜10月上旬頃。原産地は日本、中国。黄色い清楚な花で山野に生え、秋の七草のひとつである。別名、オミナメシ、オミナベシ、オモイグサ、アワバナ、ボンバナ、チメグサなどいろいろと呼ばれている。「おみな」は「女」の意で、「えし」は古語の「へし(圧)」で、美女を圧倒する美しさから名づけられた。