二十四節気

 

立秋
<8月7日>

りっしゅう
二十四節気のひとつ。太陽暦では8月7日頃にあたる。この日から暦は秋となるが、まだまだ暑い日が続く。夏の土用明けで、まだ残暑も厳しいが、涼風が吹き季節は確実に秋へと向かいつつある。

 

七十二候・花の七十二候

 

涼風至
<8月7日〜12日頃>

りょうふういたる
七十二候のひとつ。いつまでも暑い日が続く。ある夕暮れにいつもと変わる気配、なんとなく昨日と変わる風が吹いてくる。汗を拭き、手を休める。かすかにひそむ季節の声なき風の動き、ひそかな風のそよぎのなかに風立ちぬの思いをつくす。水の音、空の様子など、周囲を見ればどことなく秋の気配を映している。

 

 

秋桜風靡
<8月7日〜12日頃>

こすもすかぜになびく
花の七十二候のひとつ。開花時期は7月下旬頃〜11月上旬頃であるが、見頃は8月初旬〜9月中旬頃であろう。原産地はメキシコだが、日本の風景に自然にとけこんでいる。ヨーロッパへはコロンブスのアメリカ発見後に渡ったといわれている。秋の代表花で、早いものは夏のあいだから咲き始めている。早咲き、遅咲きがある。

 


 

寒蟬鳴
<8月13日〜17日頃>

かんせんなく
七十二候のひとつ。立秋を過ぎる頃、ヒグラシが鳴いている。朝まだ明けやらぬ頃、あるいは陽も落ちて涼風の立つ黄昏時に鳴く。薄明かりを好むのであろうか、どこで鳴いているのか見つけるのも難しく、鳴いている辺りに忍び寄ると、一声二声を発し飛び去り、樹々の静寂の中に消えて行く。姿を見せず、まことに精霊と呼ぶにふさわしいヒグラシである。

 

 

猿滑継咲
<8月13日〜17日頃>

さるすべりつづいてさく
花の七十二候のひとつ。開花時期は7月中旬頃〜10月中旬頃。中国南部地方が原産であるが、日本へは江戸時代のはじめごろ渡来したものらしく、『大和本草』に「紅、白の2種ある」と記されているから、そのころから栽培されていたのであろう。約3ヵ月間、一度咲いた枝先から再度芽が出てきて花をつけるため、咲き続けているように見える。

 


 

蒙霧升降
<8月18日〜22日頃>

もうむしょうごう
七十二候のひとつ。秋は深い霧に隠れてそこまでやって来ていた。山裾に、川辺に、里山に霧は流れ来る。まもなく霧はあがり、秋はそこに佇んでいる。霧の中で視界を失ったとき、人々は秋の匂い、気配を感じるという。霧には足音があるという。霧をまとった秋の足音なのであろうか。

 

 

睡蓮艶絶
<8月18日〜22日頃>

すいれんはなはだつややか
花の七十二候のひとつ。開花時期は6月下旬〜9月上旬頃。花が朝に開いて夕に閉じるから「睡蓮」呼ばれている。したがって、スイレンの名も正しくは日本産のヒツジグサ(未の刻、今の午後2時から開花するところからこの名がついた)につけられた名である。種類も約40種あるとされている。