二十四節気

 

清明
<4月5日>

せいめい
二十四節気のひとつ。春分から15日目で太陰暦3月の節、太陽暦では4月5日頃にあたる。清浄明潔を略したものといわれ、天地が明るくすがすがしい空気に満ちあふれてくることをいう。

 

七十二候・花の七十二候

 

玄鳥至
<4月5日〜9日頃>

げんちょういたる
七十二候のひとつ。春たけなわ、のどかに晴れた暖かい日が続く。その翌日は、小雨降る冷たい日となることがある。初夏の足音を聞く日々の始まりであろうか。そんなある朝、つばめが軒下の古巣へ帰ってきた。その姿や飛び方は、軽やかに活気があっていかにも春らしい。どこから来たのか囀りもせず、しきりに家の周辺を飛び廻る。

 

 

菜花布金
<4月5日〜9日頃>

なのはなきんをしく
花の七十二候のひとつ。開花時期は2月上旬頃〜5月上旬頃、原産地は、東ヨーロッパから西アジア。日本へは、奈良時代以前に中国から渡来したと思われる。葉や根の形の異なる蕪菜、小松菜、白菜なども花がよく似ているのでアブラ科の黄色い花をナノハナと呼んでいるが、一般には、「西洋油菜」のことを、ナノハナと呼ぶことが多い。

 


 

鴻雁北
<4月10日〜14日頃>

こうがんきたす
七十二候のひとつ。「玄鳥至」と前後したある夕、繁殖地の北方へ帰っていく雁の列に出合う。北へ帰る鳥の中でも興趣をさそう帰雁の列は、「立つ雁」「行く雁」「雁の別れ」「名残の雁」ともいわれ、雁の去ることを惜しむ気持ちが、万葉の時代から多くの詩歌に詠み込まれている。

 

 

海棠爛漫
<4月10日〜14日頃>

かいどうらんまんなり
花の七十二候のひとつ。開花時期は4月上旬頃〜4月中旬頃。春の代表花のひとつで、中国原産。花が美しいので「花海棠」と命名された。花は一重あるいは半重弁でほんのりと紅色を含み、うつむきがちに咲くのが美しい。その独特な花の色を美人の頬にたとえている。別名「垂糸海棠」ともいう。

 


 

虹始見
<4月15日〜19日頃>

にじはじめてあらわる
七十二候のひとつ。清明な春、見上げれば、一天にわかに掻き曇り、春雷をともなう驟雨だ。瞬く間に驟雨がやんで、雲間から洩れるやわらかな光の中から、思いもかけず春の虹が浮かび上がり、春より夏へと移り行く気忙しさにやさしさを添えてくれる。淡くすぐに消えてしまう春の虹だからこそ、夏の虹よりあでやかではかなく美しい。

 

 

山吹金砕
<4月15日〜19日頃>

やまぶききんをくだく
花の七十二候のひとつ。開花時期は4月中旬頃〜5月上旬頃。山の中に生え、花の色が蕗に似て金色で美しいことからヤマブキといわれる。また、しなやかな枝が風にゆれる様子から「山振」の字があてられ、じきに「山吹」になったともいわれる。一重咲きだけではなく八重咲きの種もある 。一重の山吹には実はつくが、八重の山吹には実はつかない。